Ubuntu 10.04をVMware Player 3.1で動かす
久々にLinuxネタを書いてみます(まだ、ブログタイトルにLinuxを冠していますし)。単に最新Linuxディストリビューションをインストールするのもつまらないので、もはや旬は過ぎていますが、仮想環境を使ってみることにしました。
仮想環境がインストールできるデスクトップPCには既にWindows 7様が鎮座しているため、お手軽に導入できる仮想環境としてVMware Playerを使用しました。今回導入したVMware Playerは仮想化方式としては、ホスト型に分類されます(このあたりの解説はこのサイトを参考にさせていただきました)。性能を追求するためには、Xen Serverのようなハイパバイザー型の仮想環境がよいのですが、デスクトップ環境で複数OSを動かす選択肢としてはホスト型がよいと思います。
仮想化のメリット・デメリット
以下に、私が考える仮想化環境利用のメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット
- Linuxを立ち上げる際にPCをリブートする必要がない
→ ホスト型仮想化では、ホストOSの1アプリとしてゲストOSが動く - 複数のゲストOS(Windows XP, 各種Linuxディストリビューションなど)を容易にインストール可能
デメリット
- ホスト型の仮想化は、仮想環境(VMware)→ホストOS(Windows)を介してのハードアクセスになるため、Linuxを直接インストールする形式に比べるとパフォーマンスで劣る(ハイパバイザー方式の仮想化だと、このオーバーヘッドは縮まると思います)
- 仮想環境ではハードの全機能にアクセスできない(VMware PlayerのLinux環境では3Dアクセレレーターを使ったOpenGLなどは使えない)
インストール手順
インストール手順は、こちらを参考にさせていただきました。
Step-1:
VMware PlayerをダウンロードしてPCにインストール(インストール先はデフォルトのままです)。
Step-2:
VMware Playerを起動し、「新規仮想マシンの作成」を実行
Step-3:
新しい仮想マシンウイザードにてインストール元を指定せず、「後でOSをインストール」を選択。
ゲストOSの種類など、各種パラメーターを入力すると、空のVMができあがります。VMに割り当てるメモリー量やCPUコア数は後で変更ができるためとりあえずはデフォルトでもよいです。デフォルトの512Mだとスワップが頻発してしまうため、私は最終的に1024M & 2 CPUに変更しています。作業途中で、「VMware Toolをダウンロードするか」と聞いてきますが、後でダウンロードを選択しておきます。
Step-4:
ゲストOS(今回は、Ubuntu 10.04)のISOイメージをダウンロード。VMware Playerホームメニューの「仮想マシン設定の編集」をクリック。CD/DVDをクリックし、接続先として「ISOイメージファイルを使用する」を選択し、ダウンロードしたISOファイルのパスを設定。
Step-5:
OKボタンを押して、ホーム画面に戻り、「仮想マシンの再生」をクリック。インストーラーが起動して、インストールが始まります。最近のLinuxディストリビューションはインストーラーがよくできているので、デフォルトの設定でどんどん進みます。
自分の環境だと、15分足らずでインストールが完了しました。CD/DVDを焼かずに、ISOイメージを使ったインストールは始めて行ったのですが早いです。これまでで、最速のLinuxインストールかも。
Step-6:
めでたく立ち上がりました。
Step-7:
お約束のパッケージアップデートを実行。VMware Toolsのダウンロードを再度聞いてくるので今度はダウンロードを実施。ダウンロードしたtarファイルを解凍、vmware-tools-distribに移動して、sudo ./vmware-install.plを実行。設定は全てデフォルト(Enter)でOKです。VMware Toolをインストールすると、ホスト~ゲストOS間でコピペができるようになり非常に便利ですのでインストール必須です。
注意点
インストール後、ゲストOS(Ubuntu)でUSBデバイスを認識しない問題が出ていました。色々調べてみると、Xperiaのアップデーターをインストールしていると、ホストOS(Windows)のUSB Root HubドライバがSony Ericsson製に書きかえらるため問題が出るようです。このサイトの手順に従って、Xperiaアップデーターの削除とドライバーのロールバックを行うことで問題が解決しました。この問題に遭遇する方は少数だと思いますが・・
VMware PlayerではUSBデバイス(USBメモリーなど)は、ホスト or ゲストOSどちらかが排他的に使用できる作りになっており、ゲストOSでUSBデバイスを使う場合はメニューから明示的に接続処理を行う必要があります(同様に、使い終わったら切断する)。USB接続でも、マウスはウインドウのフォーカスがある側に自動的に切り替わります。
未解決問題
私は7ボタンマウス(Logitech MX510)を使っていますが、以前はサイドボタンをブラウザーの「戻る・進む」ボタンに割り当てができていたのですが、VMware Player環境下ではサイドボタンが使えなくなってしまいました。ホイールによるスクロールは動きます。
xorg.confの設定かなと思い/etc/X11を覗くと、見慣れたxorg.confファイルが見当たりません!う~ん、最新のxorg X serverでは、ハード構成が自動認識になっているのですね・・Ubuntu 8.10以降ではxorgがHALを使ってハード構成を検出しているため、xorg.confは使うなとあります。/usr/lib/X11/xorg.conf.dにデバイス毎の設定ファイルがあるため、設定を追加してみましたがダメです。あきらめモードですが、ホスト・ゲスト間でコピペが使えるため、ブラウザはホストOS側で使えばよいかと思っています。
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