GPSモジュールをテストする
STM32 Primer2への組み込み用として購入したGPSモジュールの試験を行いました。Primer2側の準備ができていないため、今回はPCと接続して動作確認を行いました。
使用したGPSモジュール
秋月電子さん、スイッチサイエンスさんでも色々なGPSモジュールを販売していますが、SparkFunさんから”32 Channel LS20031 GPS 5Hz Receiver”を購入しました。この製品を選んだポイントは以下です:
- 動作電圧範囲が3.0~4.2Vとなっており、Li-ionバッテリー駆動に適している
- 特殊コネクターを使用しておらず配線が行いやすい(モジュール裏面のパッドにケーブルを直接半田付けできる)
- 消費電力が41mAと小さい部類に入る
簡易動作試験
先ずはGPSモジュールのシリアル端子をUSB-シリアル変換アダプターにつないで、PCで動作を確認しました。
PCでの動作確認には、SparkFunのサイトからダウンロードできる、Mini GPSを使用しました。屋外で動作させた際の画面キャプチャーを以下に示します(経度・緯度は自宅位置がばれるのでモザイクしてあります、、)。
このソフト、なかなか画面がかっこよいです。補足したGPS衛星の位置関係をレーダーのように表示してくれます。上記の画面では、10機の衛星を補足していますが、内8機から有効なデーターが得られているということでしょうか。一度衛星を補足しPosition Fix状態になると、最後の状態を保持するようで(マイクロバッテリーでバックアップ)、Hot Startをかけても数秒でPosition Fixしてくれました。
室内ですと格段に感度が落ち、窓際でも1分程度かかってやっと衛星3個を補足してPosition Fix状態になるかどうかというレベルでした。
誤差は、Google Mapに測位した位置を表示させると5m前後という感じでで、なかなか立派な精度です(Data sheetでは誤差3m)。
Primer2への組み込み
LS2031 GPSモジュールはケースがアンテナの役割を果たすタイプのモジュールです。外付けアンテナが不要というのも購入時のポイントだったのですが、よく考えてみると、GPSモジュールをPrimer2の拡張エリアに組み込むと、GPSモジュールの位置はメイン基盤の裏側になります。そのため、メイン基盤が障害物になって電波が弱まりそうです、、早く気づけよこんな初歩的なこと!!
下の写真のようにPrimer2に仮組込みをして、MiniGPSにて受信感度を測ってみました。

外が小雨になったため、自宅マンションのベランダからの測位ですが、以下の結果となりました:
- 写真の状態(モジュールが露出)から、Primer2の裏面カバーをつけても感度は変わらず → プラスチックカバー一枚なら電波をほとんど遮らない
- Primer2をひっくり返して液晶画面が上面になるようにすると(GPSモジュールがメイン基盤の裏側に隠れる)、MiniGPSのCNR値が5~10程度落ちる。補足している衛星の数は減りませんでしたが、全体的に感度が低下します
- 本体上向きの状態でPrimer2を起動しても感度はほとんど変わらず → MCU動作ノイズ等の影響はあまりない模様
上記より使えなくはなさそうですが、アンテナを外に出せるタイプのモジュールの方がよさそうです。。。
とりあえずこいつを使って、行けるところまで行きましょうか。
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