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mbedプロトタイピングツール

ARMのホームページを覗いたらこんなのを見つけました。ちょっと物欲がうずきます。

  • ARMとNXP、マイクロコントローラ搭載システムのプロトタイピングを高速化するmbedを発表
  • NXP LPC1768(Cortex M3)を使ったプロトタイピング用のモジュールと開発環境がmbed.orgで公開されています
  • モジュールは以下のように40pin DIP構成となっており、ブレッドボードで使うのに最適(Arduino Nanoみたいです)。

Mbed

開発環境はmbed.orgがクラウド上で提供。各自のPC上にコンパイラ・IDEなどの開発環境を構築する必要がないというのが今風です。曰く「新規ユーザーが60秒でHello Worldを動かせる」とか。

Digital I/O, PWM, SPIなどのペリフェラルドライバーがC++形式のライブラリとして提供されています。また、2行LCDへの表示・Servoといったよく使う機能もC++オブジェクト形式のライブラリとして提供されています。C++でペリフェラルやI/O制御をラッピングするコンセプトはArduinoと同じですね。C++を組み込み系で使うのは、パフォーマンスやメモリー使用効率の点では最適とは言えないのかもしれませんが、複雑な低レベルI/O制御を隠蔽してお手軽に使えるという点は、Arduinoでそのメリットを実感しています。

水色のピンは全てDigital I/Oとしても使用可能で、入出力の数に不足はなさそう。気になる点は、JTAGを使ったデバッグが未サポートと思われる点です(webページをざっと見ると、デバッグにはprintfを使えと書いてあります)。

今なら、先行予約で$60。う~ん、USBを使ったJTAGデバッグがこのお値段で実現できれば買いですが。

NXPのようなMCUチップベンダーがこの手のプロトタイピングツールや開発環境に投資(協賛?)するのは、NXP製品へのファンを増やすためでしょうか。STM32 Primer2も同様ですが、この手のプロトタイピングツールで組み込み製品の開発ができるとは思えず、入門者(学生さんなど)がARM系MCUになじんで、開発者の裾野を広げる(将来的に量産の組み込み製品に採用してくれる)ことを期待しているのかなぁと思います。

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コメント

知らなかった。

今までNXPにはCortex M3が無かったのでスルーでしたが、最近Cortexにも手を出したとニュース有ったのでようやく新しいコアが出るのか!と思っていたところ、既にこんなガジェットを用意していたんですね。

と言うことは今度のARMフォーラムにこれを持ってくる?。

ARMフォーラムのNXPのセッションは時間が遅めなので止めようかと思っていましたが、チェックマークを入れて置くか。

Cortex M3もいろんなバリエーションがあって選択に悩みますね。LPC176xは100Mhz動作時にROMアクセスが0 waitとあり(Enhanced flash memory accelerator enables high-speed 100 MHz operation with zero wait states.)性能的にはSTM32よりよさそうです。

STM32と同様、Enhanced flash memory acceleratorは先読みバッファみたいですね。
マニュアルの方にはもう少し詳しく、128bitのバッファを8本持っているみたいに書いて有ります。

しかしいずれにせよパフォーマンスは高そうです。

どのメーカーもコアは同じなので周辺で差別化すべく、様々な機能を詰め込んで来ますが、お蔭でどれを選んで良いのやら。

東芝と富士通も参入するみたいですし。

Flash ROM高速アクセスの仕組みは2バンクインターリブとかをやっているのかと思ったのですが、先読みバッファなのですね。なるほど。コメントありがとうございました。

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